「鯰―魚と文化の多様性」


近所の公園でもお祭りがありました、北海道の短い夏も佳境の8月一周目ですね。



さて。
ナマズに関する書籍って、けっこうあるんですよね。
釣り人的にはトップウォーターのルアーフィッシングに関するものを目にしますが、研究面での本もなかなかの数が出版されておりやす。
というわけでざっくりと書評回です。

「鯰―魚と文化の多様性」は滋賀県立琵琶湖博物館編著ということで、琵琶湖周辺の話題がメインでしたが、興味を引かれる部分もありました。

いきなり「(社)日本動物園水族館協会」の肩書での秋篠宮殿下の対談から始まり、格式高いです(笑)

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「ナマズの東進と人間活動」では、遺跡の魚類遺体から、「東日本にナマズはいなかった?」という疑問に、日本のナマズ分布と変化について、考古資料から論じられてます。
要約としては、江戸後期以降のナマズの東日本進出は人為的なものであり、水田稲作展開と関連しているというもの。
北海道への流入時期は、江戸後期から戦後期あたりとはっきりせず、稲にナマズの卵がくっついて流入した説が唱えられてました。
わたしはワカサギ移入時に一緒に紛れこんできた説を支持してましたが、稲にくっついてきたというのも、ナマズが釣れるフィールドを考えるに納得いく点もありました。

「ナマズはなぜ田んぼをめざすのか」では、水田に入って産卵するナマズの行動の説明がされます。
水位の上昇というのがキーになっているのは経験上わかりますが、雨が降らずとも、水位が上昇すれば、ナマズにとっては雨と同じように認識しているとか。
問題となるのが、水門などによる水位調節。梅雨期・大雨時には人為的に水位を下げるわけで、自然の摂理とは逆になりますよね。
実際、ポイント選択では、雨が降って水位が減る場所、増加する場所、たぶんみんな考えるわけですな。

「ナマズはなぜ一時的水域を使うのか」。一時的水域とは、「それまで濡れてなかった場所」にできた水域のことで、好んで産卵するようです。
干上がるリスクがありながらも、「それまで濡れていなかった場所」には天敵が少ないので産むという生存戦略とのこと。
これは実感大。水辺のヘリにいたり、雨の影響で浸かったボサなんかにいるんですよね。
昨秋は水深10cmくらいのヘリに、生まれたばかりのナマズの子が群れているのを目視しています。

いくつかピックアップしてみました。あまり期待していなかったですが、なかなか参考になる書籍でした。
ナマズ関係の研究本でいえば、産卵期以外の行動に焦点をあてたものが読みたいですね。
産卵期は調査がしやすく(雨のときは特に調査の網にかかるとの記述も)、それ以外の時期は把握しずらいというのは、ナマズ釣り師だけではないんだろうな。



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